スポンサーリンク
天使夫
「おいでおいで」
ベッドに入りますと、天使夫はすぐ体を横に向け、
毎回、手をパタパタ上下に振りながらこう言います。
悪魔嫁
「・・・・・・()」
天使夫
「おいでおいで(←腕を広げて待っている)」
悪魔嫁は仰向けに安眠したいのですが、
天使夫のお腹の前まで呼ばれ、
そこまで転がって参りますと、ムギュウと抱きしめられます。
天使夫と悪魔嫁は、結婚以来、
抱き合う体勢で眠りに落ちなかった日はございません。
お互い熟睡しだすと、後はあちらこちらへ寝返りを打ちますが。
しかし、腕枕率が高すぎて、
悪魔嫁は首が痛くなった事もございます
(抱き合って眠る際、天使夫が悪魔嫁の首の下に腕を回す為)。
そう、これは命懸けとまでは申しませんが、
少なくとも首の寝違えを懸けた、
危険な愛情表現なのでございます。
一方で、天使夫も腕枕をし過ぎて、
腕をいためた事がおありです。
まさに、命懸けならぬ、腕懸けの寝方でもございます。
天使夫
「どうして呼んでも来てくれないの?」
悪魔嫁
「・・・・・・」
天使夫
「首が痛いの・・・?」
悪魔嫁
「いつも呼ばれたら参りますので」
天使夫
「うん」
悪魔嫁
「行かない日があってもよろしいかと」
天使夫
「サボってるの?」
悪魔嫁
「(「ええ、まあ」という顔で頷く)」
天使夫
「(呼んでも悪魔嫁が来ないので、仰向けに寝転んでいる悪魔嫁に抱きついて眠る)」
悪魔嫁
「・・・・・・」
その密着度に、やや疲弊する悪魔嫁なのでございました。