プレ週末の夜

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先日、平日の夜は甘い物を控えている、
とお伝えしましたが、わたくし、金土日は解禁としております。
まあそう考えますと、7日間のうち、
ほぼ半分はデザートを必要としているわけでございます。
木曜日には、金曜夜のケーキを予約し、
金曜の夜には土曜の分を、
土曜の夜には日曜の分を予約したり致しますよ。
なぜまとめて予約しないのかと申しますと、
気分が変わる可能性が高いからですね。
それで、金曜は大抵が外食なのですが、
天使夫
「何を食べたい?」
悪魔嫁
「あなたからのご提案は?」
天使夫
「僕は悪魔嫁さんが食べたい物なら何でも良いよ。
 でも、選択肢が欲しいという事だったら、
 ○○か××か△△かな」
悪魔嫁
「まあ。また○○か××か△△ですの?
 貴方の提案力の低さには閉口しますわ」
閉口すると申しましても、
お食事の際には口を開きますが。
天使夫
「僕、他にも色々提案したけど、
 悪魔嫁さんがケーキを考慮して、
 ヘルシーなものが良いって言うから、
 そうすると選択肢が狭まるんだよ」
悪魔嫁
「それは貴方のご健康を配慮しての事よ。
 私は金曜の夜に多少高カロリーを摂取したって、
 特に大きな支障はございませんもの。
 つまり、それは貴方都合なの」
天使夫
「僕、最近ちゃんと平日節制しているから大丈夫だよ」
悪魔嫁
「平日節制なさって、金曜日で挽回なさったら、
 何の意味も無いわ」
そんなやり取りを毎週のように続けておりましたら、
ある木曜の夜、もはや就寝しようという悪魔嫁を、
天使夫が引き止めました。
天使夫
「最近、金曜の夜になると毎週悪魔嫁さんが嫌がるから、
 今日は今のうちに明日何が食べたいか2人で決めようよ」
悪魔嫁
「あら。お腹いっぱいの今の気持ちと、
 お腹が空いた金曜の夜とでは、
 行きたいお店が変わるかもしれなくてよ」
天使夫
「でも、候補を選んでおこうよ」
悪魔嫁
「じゃあ、うなぎはどうかしら?」
天使夫
「悪魔嫁さんが指定したエリアには、
 うなぎ屋が1件も無いんだ(検索結果を見せる)」
悪魔嫁
「あら、そうなの?
 じゃあ私、そこでうなぎ屋さん開こうかしら。
 美味しそうな匂いをパタパタ~ってするのよ」
天使夫
「あれも大変かもよ。
 『昔は安かったのに…』って思われるかも」
悪魔嫁
「少なくともこの間2人で行ったうなぎ屋さんでは、
 『昔は安かったのに…』なんて悲壮な顔をして食べている人は、
 1人も居なかったわ。
 みんな満足げに『こんなに美味しければ安いものだ』って顔してたわ」
天使夫
「確かにみんな幸せそうだったなあ~」
このようにして、木曜の夜も更けていくのでございました。

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